忍者ブログ
ヤンデレからほのぼのまで 現在沈没中
 

誤字等気になることがあり
ましたら是非ポチっと。只今、
御礼文でヤンデレだらけ




[359]  [358]  [357]  [356]  [355]  [354]  [353]  [352]  [351]  [350]  [349
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


リクエストしていただきました、
男子組が女子組について語り合う文でございます。
カイトとレンとメイトとアカイトです、が、
よっぱらっているのでちょいとカオスで読みにくくなっていると思います。
それに応じてお馬鹿な事も言ってるのでご注意くださいませ!



「はい、これで最後」
「ん」

渡された皿を拭き、水切りに置けばそれで片付けは終了だった。
いつもは時間がかかる夕飯の後片付けも、人数が三分の一となればずいぶんと楽になる。今夜は、カイトとレンしか家にいないのだ。
女性陣はみんなタイミング良く遠い場所での仕事が入ってしまい、朝のうちに、お土産買ってくるから!と笑顔で出発していった。
今まで夜にこれほど人がいないことはなかったので、4人は防犯やら食事やらいろいろと心配していたのだが、なんてことはない。
むしろカイト達にとっては見た目も味も普通な食事を普通に食べれるという、ごく普通だがなかなか重要な幸せを噛み締める事ができ、たまにはこんなこともいいよね、など笑い合うほどだ。
しかし家事に関しては問題なく行える二人は今、あまりにもスムーズに片付けてしまったため、時間を持て余していた。
いつもならばまだ食事中の時間帯。そしてそれが終わったらレンはリンとゲームをしたり、カイトはメイコの酒に付き合ったりして過ごすのだが、今夜はその相手もいない。
だからといって早々に部屋に引きこもる気にもなれず、カイトとレンは互いに苦笑いをした。

「暇だね」
「ほんっと、暇だなー。カイトにぃ、ゲームでもやる?教えてあげよっか」
「え、ほんと?でも俺どうせ弱いよ?」
「これ新しいのだから問題ないよ。俺も全然触ってないから、操作もお互いやってけばいいし」
「そっか。じゃあやってみる」

ゲームをレンが持ってきてセットしている間に、カイトは説明書をめくる。
まだ3ページも読み終わらないうちにレンが準備を終え、カイトの足の上にコントローラーを置いた。
テレビを見れば、ソフトを読み込んでいます、の文字。

「もう?」
「うん。カイトにぃどのキャラ使うか決めた?」
「あ、まだ。なんか初心者向けとかある?」
「んー。これとか」

レンが説明書に描かれたキャラクターを指すのと、ほぼ同じタイミングでインターホンがなった。
まだそんなに遅い時間ではないが、日が落ちてからの訪問は少ない家だ。2人は首をかしげる。
とりあえず誰だか確認しようとカイトが立ち上がると、リビングから出る前に、ガチャガチャという金属音。
泥棒か、とカイトの全身に俄かに緊張が走った。
レンも警戒しながら、すぐさま110番できるよう電話に近づいている。
廊下から玄関を確かめると同時に、ドアが開いた。いや、開いた、などではなく、叩き付けられた。

「オッッッッス!カイトォー、元気かっ!!」
「うわっ、アカイト?!」

恐ろしい勢いで玄関から駆け込んできたのは、アカイトだった。
挨拶と伴にバシンと思い切り頭を叩かれ、カイトは小さく悲鳴をあげる。
それが面白かったのか、ケタケタと笑いながらアカイトはカイトをリビングへと押し戻す。
泥棒ではないとわかったのでレンはとりあえず電話を置いたが、アカイトの高すぎるテンションに嫌な予感がしていた。
ドアが閉まる音がして、新しい声が廊下から聞こえた。

「おいアカイト、靴ぐらい脱いでけって」
「ンア?ちゃぁあんと脱いでるぜ?」
「本当だ。お前器用なやつだなー」
「だっろー!」

続いてリビングに入ってきたのは、メイトだった。
なにがなんだかわかっていないカイトとレンの顔を見てメイトは笑う。

「メイコから頼まれたんだよ。心配だから、だと」

メイトはキーホルダーを指に引っ掛けて、合鍵をくるりと回してみせた。
そしてニカッと笑い、もう片方の手を掲げると、ビニール袋に入った何本かの酒瓶がガツガツと音をたてた。
鼻歌まじりにメイトが机の上に並べたのは、7種類の酒瓶。そのうち、いくらか中身が半分ほど消えているのを見てカイトは苦笑する。

「こいつ、先に飲んで酔っ払ってるの?」
「酔ってねぇよ俺ぁよっ!バカだろカイトお前ほんとさー、バッカだなぁ!」
「そうそう。酒が重いから飲んじまえとか言い始めてなー」
「俺、アカにぃ酔っ払ってるの初めて見た…めんどくさっ」
「んだよ?レン、俺が酔っ払ってるだぁ?!」

日本酒の瓶を一本掴みとり、アカイトがレンを蹴倒す。
カイトが止める間もなくアカイトは蓋を開けた瓶をレンの口に突っ込んだ。

「?!」
「酔ってなんかなぁいぜぇえ?レーンきゅぅうううん!!なのによぉ、めんどいとかーそういうのって酷いんじゃねっ!!!」

瓶の半分ほどだった酒をさらに半分にしたあたりで、ようやくアカイトがレンを解放した。
ゲラゲラと指をさして、顔が赤くなっているレンをアカイトが笑う。
そんな二人を見てカイトが溜息をつき、台所に向かった。メイトは別の酒瓶を掴み、カラカラと笑いながらそれを見送る。

「カイトが作ったやつ基本的にうまいから、ツマミはなんでもいいぜ?」
「…りょーかい、メイト」




カイトが作ったつまみもあらかた消え、残る酒も2本と少々、というところとなった。
間にちまちまと行われていた対戦ゲームにも飽き、酔いと眠気が丁度良く混ざった心地好い雰囲気がリビングには漂っていた。
最初と変わらないペースで飲むのはメイトだけで、残る3人はちびちびと舐めるように酒を飲んでいる。
一向に減らないグラスに入った酒をゆらゆらとさせながら、アカイトがあーぁ、と溜息ともとれるような声を上げた。
アルコールに慣れていないレンはすでに目が据わっており、アカイトに反応もしないが、まだぼんやりと意識があるカイトは、どうしたのかとアカイトに問いかけた。

「俺たちはぁ、今むさっくるしぃーく酒のんでっけどよぉお?メイコ達の方は今ごろどうせ、きゃっきゃうふふいやだめそんなってなことになってんだろーなーなってねぇはずねえだろこんちくしょう混ざりてぇえええ!!」
「ん…でもさアカイト、みんなはおんなじとこに行ったわけじゃなかったよーな?きが、するんだけどさ、俺」
「うるせぇでもあっちはきゃっきゃうふふだぞ花園だきっとかぐわしいんだぞっ」

だん、とグラスで机をうちならし喚くアカイトを見て、メイトが、アルコールを感じさせないいつも通りの笑みで告げた。

「じゃあお前らのだれかが女装するってのはどうだ?多少は華やぐかもしれねぇよ?」
「えー、自分でじょそうしたら、女の子が見えないからいみないよ?メイトー」
「じゃあ全員が女装したらいいじゃねぇか」
「んー」

酒の入ってうまく回らない頭でカイトが悩んでいると、アカイトが一際大きな音をたててグラスで机を叩いた。その勢いに反して中身は飛び散らなかったのだが、それは残り半分ほどあった酒をアカイトが一気に煽ったからだ。
髪と同じぐらいに顔を赤くしたアカイトがふらりと立ち上がり、高らかに宣言する。

「女装なんてしたって所詮野郎だ華なんてねぇよなにより胸がない!!!!!」

その発言に他の3人は、おぉ、たしかに、などと同意する。

「確かに、あれは抗い難いものがあるよな。質量があるからって問題じゃない。ピザ野郎の脂肪なんぞ見たってなんもうれしかねぇしな。女性ならでは、だ」
「ほんと、メイコもルカも、なんかもう、ほんとすいませんってあやまりたくなるよ。なんもしてないのに」
「あとハクも忘れてんじゃねぇぜぇ?ほんと、あれはヤバイだろ、マジで…国宝とかに指定されたっておかしなこたぁねぇっておもえる」
「国宝とかうまいこと言うなーアカイト。たしかにふれてはいけない気がする。なんか、聖域だよね」
「やべぇ巡礼すべき聖地がこんな近くにあんのにそれができないなんて!!俺達ぁきっと試されてる!!!」

盛り上がるアカイトとカイトに対し、会話に入ってこないレンに、メイトはどうしたのかと目をやる。
レンはキッとアカイト達を睨みつける。

「たしかに胸はすてきらけどさぁーっ、そんな、胸がないと華がないみたいなこと、言うらよぉっ!」

やや呂律が回っていない口調で叫ぶと、グラスに入った酒を飲み干したメイトがレンの頭にぽん、と手を置いた。
そのまま頭を撫ではじめたメイトをうろんげな目でレンが睨む。

「よく言った、レン!女の子の魅力は胸だけじゃないよな!足とか!!」
「あし…?」

自分の片割れの事を思い、胸=魅力と言うようなアカイト達に怒りを覚えて叫んだのだが、生憎他の魅力はもやもやとして語れるまでに至れなかったレンは、メイトの言葉を聞き、天啓を受けたような表情になる。
あし、あし、と小さく呟く度にレンの中にわだかまっていたもやもやが晴れていき、メイトを見る。
こくり、と頷いてメイトが語りだす。

「スパッツ、短パン、スカートから伸びる足、その破壊力は抜群だ!ルカのスリットからチラリと見える足も正直堪らない。だが、リンの可愛らしいおてんば具合が反映されたあの足はけしからんだろ!」
「たしかに!リンにメイコ達ほどの胸はいらねぇ気がするなっ!!」
「てきざいてきしょ?だね」
「あの、発展途上な感じがいいんだよな。まだ成長しますーっていうような」
「あぁ、リンもそうおもってるかりゃ毎日たくさんぎゅうにゅーのむのかな」
「な、なんてこった!」
「こっそり努力とか可愛すぎだろぉお!」

ばんばんとアカイトが机を叩きながら悶える。
レンがだばぁっとグラスに酒をついで、残る瓶も一本になった。

「でもさ、はってんとじょーって、いうか、ちょっとちがうんだけど、みくってさ…あー…」
「あ、わかるかもしれないなそれ…こう、リンだとすくすく育ってく気がするけどよぉ、ミクだと、どっちいっちゃうかわかんねぇってなもんだろぉっ!」
「そうそうそれ!めーこたちにはない、さ、うん」
「若さだなっ!!」
「だね!ふあんていなかんじがねー、見てたくなる」
「そんなことゆうからかいとにぃ、ロリコンタグつけられるんらよ」
「おれ、ろりこんじゃないよー」
「それに、ミクぐらいの年齢はロリって言わないしな」
「つまりカイトは変態だ!」
「おれへんたいだったの?」
「変態のかいとにぃはリンにちかるいたらなぐるろ!」
「何言ってんだお前ら。男はみんな変態だろ?」
「へ?めいと、なにいってんの?」
「いや、この前な?」

自分のグラスに酒をついで、一口飲んで喉を潤してからメイトが笑う。

「俺とカイトとメイコとルカで飲みいっただろ」
「あー、おれ、たしかねちゃったやつ?」
「そうそれ。お前そこらに寝かしといたら気付いてなかっただろうけど、あんときレンは起きてたんだよ。な」

レンも思い出したのか、アルコールで赤くなった顔に、さらに赤が上書きされる。
メイトの言葉を遮ろうとレンが口を開くが、すぐにアカイトが酒瓶をつっこんで口を閉じさせる。
無理矢理酒を流しこまされ、あぐあぐと呻くレンを尻目にアカイトがメイトに続きをうながした。

「で?どうなったんだ?」
「メイコ達な、帰ってくるまでは起きてたんだが、居間に着いたら寝ちまったんだよ」
「いつものことじゃねぇか」
「いや、二人してレンを抱きまくらにしてたんだ」
「はぁっ?!!!なんだそれてめぇ羨ましすぎる!!!!!」
「それ、レンはおきてたの?」
「あぁ。でも振りほどかなかったよなたしか」

メイトの声にレンが観念したように、こくんと頷く。それを見てアカイトがうあああと叫び声を上げた。
そして空になった酒瓶を引き抜きガクガクとレンを揺さぶり、縦横無尽という表現が相応しいほどに首が揺れて、口を開くことも出来ないレンにアカイトはまくしたてた。

「てンめぇよくもサンクチュアリで花園なユートピアでましゅまろすぎる楽園に一足お先におじゃましてんだこらぁあっ!やってしまったのかお前はさいだいにして最高な禁忌の桃源郷に天上タブーなことを!!どこのえろげ主人公だうらやましい!!お前はいったいなにしてんだむしろ抱きまくらなだけだったのかほかにはなんかしてねぇだいやされてねぇいやいやいやしていただいてねぇだろうなレンこのっいつどこでフラグたてたおれに教えていやむしろどんなかんしぉごぶふっ!!」

唐突にバッタリと倒れたアカイトを覗きこむと、どうやらレンの頭と頭をぶつけたらしく、額が真っ赤になっていた。
レンも、その衝撃でか目が回ったのかはわからないが意識を飛ばしている。
あーあ、とそんな二人を見つめてカイトとメイトは笑う。

「こいつら潰れたけどよ、まだ飲むだろ?」
「ん、だいじょーぶ」
「よっし、じゃあまだまだ語ろうぜ って、あー、もう酒ないな」

床に転がっている瓶を見て溜息をついたメイトに、カイトはちょっとまって、とキッチンへ向かう。
ふらふらとした足どりで酒瓶を2本ほど抱えてきたカイトを見て、メイトがよくやった、と機嫌良く笑った。
夜明けにはまだ時間がある。のんびりとした時間はまだ続くようだった。




しかし彼らの和やかな酒宴は、帰宅した彼女達によって見事にひっくり返されたという。


.
PR
忍者ブログ [PR]