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ヤンデレからほのぼのまで 現在沈没中
 

誤字等気になることがあり
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御礼文でヤンデレだらけ




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元拍手お礼文です
あんまり書いたことない組み合わせ×4

・帯人とルカ
・ルコとネル
・メイコとニガイト
・リクとメイト

 



帯人とルカ

「あんたは、マスターに似てる」

リビングのソファに座って雑誌を読んでいたら、おりてきた影。顔をあげれば、いつも包帯をまいている帯人が覗き込んでいる。
そういえば彼と話すのは初めてかしら。というより、この声を聞いたのも初めて。
けれど、なぜそんな事を?私はマスターと全くと言っていいほど似ていないというのに。
どう返事しようかと迷っていると、包帯を巻いてなお細い骨張った指が私の髪に触れる。
舞い散る桜を捕まえようとするような丁寧な手つきに驚いてしまう。帯人は、マスター以外をぞんざいに扱っていると思ったから。
髪を梳いて遊ぶ手はくすぐったいけどそのままにして、単純に尋ねてみる。

「一体どこが?私はあまりそうだとは思えないのだけれど」
「似てるよ。ミクも、リンとレンも似てるけど」

あんたが一番、と頬のところで手が止まって、かさついた肌と滑らかな包帯の感触。言葉の意味を読み取れば、それはただ私が一番人間に近いという、ただそれだけ。
それだけが、彼の態度をここまで軟化させたみたい。

「俺も、あんたみたいになりたい」

下げられた帯人の視線はいつもの虚ろと、小さな羨望が混ざっている気がした。マスター以外の人間は大嫌いなのに、人間に近いVOCALOIDは別扱いなのね。
ぱたりと手を戻して、なにをするのかと見ていればソファの足元に寝転んで猫みたいに体を丸めた。
そういえばマスターが最近また帰ってきていない事を思い出して、帯人の一連の行動の動機に行き着く。
普段とはまた違う子供のようなその寝姿に、知らず知らず笑みが浮かんでしまった。

「おやすみなさい。よい夢を」



たしか初ルカ。迷走していた気が

--------------

ルコとネル


呼び止めたら、赤と青のちぐはぐな色が私を見下ろす。
なんだか見下されてるような気がしたからガツンと臑をけりとばしたら、どしたの?なんて不思議そうな顔で聞いてくる。効いてないなんて、むかつく。
いらいらと睨みつければ、気付いたみたいで座りこんだ。

「ねぇ、あんたって男なの?女なの?」

目を真ん丸にして、そのあとルコはにやっと笑う。
きっともう何回も聞かれた事なんだろうけど、私にとってはかなり重要な事だ。だって、これ以上ライバル候補が増えるのは嫌。

「確かめてみる?」
「ばかっ!何いってんのわけわかんない!!」
「あははは、じょーだんだよ」
「っ、もういい!」
「あーあー、待って待って」

笑われたから帰ろうとしたら、腕を軽く掴まれた。なに?茶化すならもう返事しなくていいのに!

「いや、俺もあんまわかんないんだよね。むしろ誰か教えてーってくらいなの」
「自分のことなのに?」
「情けないんだけど、そう」

めんどくさそうに髪を片手でかきあげて、苦笑い。そこに不安がちらりと見えて、しかたがないから隣に座ってあげる。
たしかに、こんなおっきな体で12歳で、本人も男か女かわかんないんだったら、不安にもなるかもね。…先輩としてちょっとだけ相談にのってあげようかな。

「ルコ、あんたは、好きな人って誰かいないの?」
「好き?」
「ちゃんと恋愛対象でね。その好きな人が男だったらあんたは女で、女だったらあんたは男ってことにすればいいじゃない」
「あー、それか」

内心、レンって言われたらどうしようってドキドキしてたら、しばらく考えてルコが口を開く。

「それもあんま使えないかも。だって俺、みんな好きだし」
「だから、そういうのじゃなくて恋あ」
「いやいや、ちゃんと恋愛したい感情でだって」

それってちゅーしたりぎゅっとしたりー独占したいとかのことでしょ、ってルコが続けて言う。

「俺、みんな大好きだから一人なんて選べない。選ぶならみんな欲しいからみんな選ぶし。だからそれじゃどっちかわかんないよ」
「なによそれ…私もってこと?」
「当然」

そう言って笑って、細めた瞳の隙間から見える赤と青。な、んか、むしゃくしゃする。それに結局答えになってないわよ。

「ふん!そんな事言ったって、私はなんとも思わないわ!残念だったわね!!」
「顔真っ赤だけど?」
「う、うるさいわよ!!」

あわてて両手で顔を隠して立ち上がる。指の隙間から見下ろした顔は、絶対12歳のじゃない!!
でも、だけど、これだけは言わなくちゃ。ルコが男か女かはわかんなかったけど、よくよく考えたら好きになるのに性別を無視するやつらだっていっぱいいるし。一人を選ぶときのために、ちゃんと釘をさしておかなきゃ。

「あのね、言っておくけど、」

息を吸って、言葉にこめて。

「レンは、わたさないんだからね!」

言い放った声は思ったよりも大きくなってて、きょとんとしたルコの瞳がいたたまれない気持ちを膨らませる。

無言の数秒。

その後に、ルコの爆笑。

もういいもん私言ったもんねあんたにだってわたさないんだから!いいよもういいもんいいもん!
気持ちが限界になって、もう走って逃げよう!
後ろからおっかけてきた言葉に見事に捕まった。でも走る。走ってまだまだ逃げてやるんだ!!

 

「本人にもそんな感じで言ってきなよ!!」



ツンデレとルコは相性がいいと思うんだ!

----------------

メイコとニガイト


八つ当たりして思いっきりあけたドアが壁にぶつかる。その音がまた勘に障って、ああ、もう!
化粧も服もそのままでソファに突っ伏す。投げ出した鞄の口が開いてて中身が飛び出した。
歯を食いしばって、涙を堪える。悔しい、悔しい悔しい、誰が泣くか。誰が泣いてやるもんか!!
無理矢理押さえこんだ涙が喉を塞いで息が苦しい。呼吸なんかしなくたって生きていけるはずなのに、なんでこんなところばっかり人間みたいなの。なんで人間みたいに歌えないのよ。私はしっかり歌わなくちゃいけないのに。
ああ、駄目かもしれない。一人でこれを飲み込むのは、すごくすごく辛い。
頭の隅っこで、どうしたの?って聞いてくれる弟を探してる自分が惨めで仕方がない。私は、しっかりしてなくちゃいけないのに。
誰かに居てほしい。でも誰にも見られたくない。こんな気持ちは、久しぶり。そう、ずっとずっと前の、カイトが来るって知ったときの、(私はもういらないの?)

「メイコ?」

呼ばれてビクリと体が跳ねた。
少し幼いやわらかい声。似ているけど、カイトとは違うこの声は、ニガイトの?
ドアが開けっ放しだったとはいえ部屋に入ってくる足音にも気付けないなんて、嫌気がさす。

「…どうしたの?」

いつもと同じ、暗いトーンの音。
返事をする気になれなくて黙ったままでいたら、床を踏み締めて冷蔵庫に向かう音がした。諦めたのかどうでもいいのか、どっちなのかはわからない。
その後もバタン、パタンと小さく音が続いて、ニガイトの呟きが零れる。

「上で、レンが寝てるから…僕が帰ったって言ってほしいな……」

視線を感じたけど、無視。しばらくしたらそれもなくなって、さっき言ったように帰るみたい。
さっさとここからいなくなってほしい。でも、だれもいないと泣いてしまいそうな気がして。私がごちゃごちゃになってる。
どうにかしたくてなにか言おうとしたけど、なにを言えばいいかわからなくて、結局口を閉じる。部屋の中にもうニガイトはいない。
一人きりの空間に、よくわからない涙がでてきそう。そんな情けない私を許さない私が、必死にそれを押し止める。苦しくて、意味のない空気が口から漏れた。
気がつけば、ぽつぽつと玄関に向かっていた音がいつのまにか消えていて、ニガイトはもう帰ったのね、なんて思考をそらす。

「あのさ、メイコ」

突然聞こえた声に、また驚かされる。だってもう、いないと思ってたのに。
安堵と苛立ちがぐちゃぐちゃに混ざって、なにがなんだか私がわからない。

「もしかして、泣いてる…?」
「っ、泣いて、る、わけが、ないでしょう!」

ぎりぎりのところで堪えていた感情を読まれていた気がして、否定の言葉がつっかかりながらも喉を駆け抜ける。
ごめん、きのせいだったね、とニガイトの壁ごしの小さな声が聞こえて、玄関が開いて、そして閉じた。今度こそ帰ったみたい。
開閉の隙間に僅かに聞こえたのは、雨の降る音。
それに呆れて、ちょっと笑ったら、幾分か気分は晴れたみたいだった。



姉さんが弱ってる時、カイトシリーズがさりげなく支えてたらうれしい

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メイトとリク


のんびりヨーグルト食ってるリクを発見した。なんでこいつは味がないヨーグルトをこんなうまそうに食うんだか。砂糖でもかけてんのかね?
あー、そういや。思い出した。

「よぉ、リク」
「ふぇ」

スプーンをくわえたまま見上げるリクに、いつもと雰囲気が違うと思ったら、髪が一つに纏めてあった。んとに女の子みたいな顔してんな。

「お前さっきなんかしただろー?ハクがどろんどろんになってたぜ」
「どろんどろん…ですか?僕はわかんないですけど、ハクさんにさっき、これやってもらったんですよ」

そう言って指差したのは結ってある髪。そういやこの黒いリボン、ハクがしてたことあったな。
クスリと一つ笑って、リクが続ける。

「ハクさん、すっごい似合ってるって言ってくれて、いきなりぎゅってされて僕、びっくりしましたよ」
「…ハクちゃんのハグ……いいなぁお前」
「ハクさん、可愛いひとですよね」
「なーにませた事言ってんだ、このガキんちょ」
「僕、もうそんなに子供じゃないですよ?」

むきになって言い返して来るかと思ったら、微笑み付きでこうかえってくるなんてお兄さん予想外だよ。

「お酒も飲めるし、いろいろ教えてもらったし」
「まぁ、リクのは飲むじゃなくてせいぜい舐めるぐらいだけどな。で、いろいろってなんだ?」
「それは、もう。試してみます?」

そう笑って見上げてくる顔は、あぁ、たしかにそこまでガキじゃあないな。
とりあえずこの空気をどうしようかと頭の隅で考える。当たり前のように結論はもう出てるけど、そこまでどうやって持ってくかね。

「…綺麗な女性相手ならぜひとも。ラインもな?」
「それじゃあ僕はだめですね」

クスクス笑うリクがまた喋り出す前に手を伸ばす。
リクはそれに気付いても視線で追うだけだったが、俺の手の先のものを見て顔色が変わる。ひょいと持ち上げたらもう若干涙目になってるし。

「メイト兄さん、それ、僕の、」
「ああ、ヨーグルト?うまそうだから俺もらってもいい?」
「で、でも、それ最後の一口」
「もうリクはガキんちょじゃないからいいだろ。たった一口だしな!」
「う、うぅ…」
「じゃ、いただきます」

味ないし、別にそこまでうまいわけじゃないってのになんでそんなに涙目になるかねぇ。
まぁとりあえず空気はふっとんだからよしとし、ん?

「……、…」
「おーい、リク、どした?」

顔の前でひらひら手をふれば、目には今にもこぼれそうな涙が。

「メイト兄さんの、ばかぁ…!」

あー、さすがにちょっとやりすぎた?今こいつ女の子みたいだから、泣かせるのは心苦しいものがある。
後でメイコに殴られるな、なんて思いながら、とりあえず口を動かすことから始めようか。

 


結局新しくヨーグルト奢ってやるって約束したらリクはようやく機嫌をなおした。
やっぱ子供だなぁって言ったらリクがすっごい微笑んだけど、騙されてやるのが大人ってもんだろ?



髪結んだリク君はすごくかわいいとおもうんですけども、ろくさん!!
 

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