ヤンデレからほのぼのまで 現在沈没中
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5000回転リクエストその2です
それいつの話?とかは言ってはいけないかもしれない!!
テトとルコでほのぼのしてます
そこまで眠いわけじゃないけど、まだなんか寝たくてごろごろしていたらばさりと布団を剥ぎ取られた。あぁー、眩しい。
ばさっと布団が落ちる音がして、観念して起き上がったら目の前にビシッとしたちっさい指。
「ルコ、起きろ!そして外に出る準備だ!」
はきはきしたテトが立ってて、私の朝食も頼んだ!なんて言ってばたばた部屋から出てった。
腕をぐぃいっとのばしてあくびをして、がさーっと着替えて俺も部屋から出る。
冷蔵庫はたしかー、卵とほうれん草とのりの佃煮があったから全部混ぜちゃっていっかな。リビングのドアは他のより小さいから頭を下げてー回避してー。
中ではテーブルでハクが爆睡してた。あと、酒瓶がいっっぱい乗っかってる。かたすのめんどくさいなぁどうしよう。
そしたらばたばた走る音がしたから聞いてみる。
「なぁテト、朝ごはんさー、弁当にして持ってこうぜ!」
どこかで足音がぴったり止まって、楽しそうな声。
「それは名案だ!よくやったルコ!!いますぐ準備だ!」
「りょーかーい」
ハクをそのまんまにしてキッチンに。あったもんをてきとーにパンに挟んで、はい、弁当完成。
最後にコーヒーをいれて、カップと魔法瓶に注いで俺は朝の一口。一息ついたら
「ルコ!準備は出来てるな!!」
出発だってさ。で、どこ行くんだっけ?
着いたところは、桜の名所だって有名な公園だ。電車で三駅の距離だけど去年は来なかったらしい。まぁ俺は去年の今頃じゃ生まれてすらないけどー。
とりあえず桜が見たくなったから、なんて理由でテトが引っ張って来た公園だけど。
「……花は?」
「くっ………!」
ふるふるとショッキングピンクの髪が震えてる。そういえば昨日の夜天気悪かったし、それで散っちゃったのかも。
なんかよくわかんないけど悔しいみたいな感じでぶるぶるしてたけど、それが急にがっくり力が抜けた。一気にしょんぼりしてぽつんと呟く。
「一緒に見ようと思ってたのに」
「ん?俺と?」
「なっ…!」
バッと顔を上げて俺を見たテトはまっかっかだ。面白いなー。
「そ、そんなわけないだろう!」
「じゃあ一緒に見たくない俺を連れて来たの?」
「う、そんなわけないだろう…」
もごもごなんか言ってて、ほんと可愛い姉ちゃんだよ。まあからかうのはこんぐらいにしといて。
「とりあえずさ、弁当食おう!俺腹減ったー」
「…うん」
ベンチは雨のせいでちょっと濡れてて、気付かないで座ったとたんの冷たい感触が気持ち悪かった。テトは平気かなって横を見たら、あちゃー、涙目。
どうしようって思ってたら弁当を引ったくられた。
もくもくとパンをかじって魔法瓶からコーヒーを出して一気飲み。中はブラックなのに、って苦くてまた涙目なテトにパンを差し出す。ちなみに中身はチョコレート。それを一口食べて甘い味にほっとしたみたいで、テトの顔がふにゃっと緩んだ。
そっからやっと俺も弁当に手をつけて、二人できちんと完食した。なにもしゃべんなかったけどがっついてただけでいつも通りだから、テトも機嫌なおったかな?あぁ、木を見てまた振り返してる。
「よっし、」
立ち上がると、テトが見上げる。
「帰ろうぜ?俺二度寝したいしさ」
桜も散ってるし、と付け加えて、それでもっとぐずるテトに背中を向けて、目の前にしゃがんだ。手を背中の方に回せば、テトもきっとわかるでしょ。
「…私はルコの姉だぞ」
そう聞こえたあと、肩に重みがかかる。あれ?予想とちょっと違う、けどまぁいっか。姉さんだし。おんぶはたしかにあれだったかも。
どっこいしょーなんて立ち上がったら、揺れたせいか高さのせいか、テトはうひゃっとか言って俺の頭をがっつり掴む。ちょっと痛い。
弁当持ったー?って聞けば、当たり前だ!と元気な声。
「よし、帰るぞ!」
「帰って二度寝だー」
「君は実に馬鹿だなぁ。今帰ったらメイトさん達がいるから寝させてくれるわけないだろう」
「うわー、帰るのやめよっかな」
歩き始めてた足を止めると、せかしているのか腕の下でテトの足がパタパタ抗議する。
「なにをいっている!早く帰るぞ!!」
「はいー、よ!」
返事と一緒に走りだしたら、テトが慌てて頭を掴む手に力を込める。面白くて大声で笑ったら、道を歩いてる人達に見られたけど別にいいよね。
ゆっくりいけー!とかいう叫びを無視して、俺は肩車をしたまま走る。走るうちに聞こえてきた声が突撃!に変わるまでそんなに時間はかかんなかった。
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