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ヤンデレからほのぼのまで 現在沈没中
 

誤字等気になることがあり
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御礼文でヤンデレだらけ




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鏡音HAPPY BIRTHDAY!な学ぱろ
どんだけまえだとおもってんだとか、
おいわいなのにがくぱろかよとか、
おくれたことをねたにすんなとか、
もうかいとのたんじょうびだとか、
ふたごぜんぜんいなくねとか、
むしろれんはいいのかとか、
そういう声は聞こえない!!!
 


聞こえないんだって!!!!!!




窓が閉まっているのにもかかわらず、外のサッカー部のやつらの声がする。こんな寒いのに頑張るねぇ。
暖房がきいた高校校舎の保健室は、中学校舎の新任の美人な保健のせんせーのおかげで過疎ってて、ずいぶん前から俺らの城状態だ。
入試結果も出てめでたく卒業生兼大学生の予備軍になった俺達に、なんでわざわざ登校してるんだと言わんばかりの目をされたけど、無視。
 無意味に座り心地のいい保健室の長椅子に座ってぐだぐだすんのもあきて、カイトに絡もうかと思ったけどメイトせんせとさっきからなんか話しててつまんねぇ。、適当にしろちゃんにでも絡むか。

「しろちゃーん、暇ー」
「うるさいですよ、アカイト。俺は今帯人の治療中なんです。」
「べつに、治療なんて必要ない」
「治療するつもりがなかったら、あなた達はさっさと追い返してますよ」
「えー、しろちゃんひどくね?」
「下級生達が入ってきにくくなるんですよ。あなた達がいると」
「でも帯人がいるから入れてくれたと。俺ナイス判断だな」
「…ダシに使われてウザイから、俺帰る」
「駄目です。掌をこんな風にしたまま帰ったら、あなたの同室の人がまたショックを受けてしまうんではないですか?」
「あー、そういやこの前男泣きしてたな、お前の同室のやつ。俺らの部屋まで聞こえてきたぜ」
「この前……あぁ、階段を転げ落ちて頭から出血したというのに保健室に寄る事も救急車を呼ぶこともなく帰っていって夜中に貧血で倒れた時ですね」
「なんだっけ、もっと自分を大事にしろとか言われてなかったっけ?一昨日」
「なのに今日、寝ぼけながらケーキ食べて掌にフォークを1cm突き刺すなんて怪我を放っておいたら、また泣かれてしまいますよ」
「…それは………困る」
「ということなので、アカイト。俺は暇じゃないんです。」
「えー、話しながらもできんだろー。ん?」

カラカラと静かに開いていくドア。
さっきしろちゃんが言ったのは本当で、俺達がいるとだいたい他のやつらは入ってこない。
じゃあいったいどんなやつが紛れ込んだのかと思ったら、リンだった。
リンは中等部なのになんでこっちに来たんだ?いつもより大人しいからきっと腹でも痛いんだろうけど。

「リン、こんなとこまでどうしたの?」

カイトがメイトせんせとの話を切り上げて、長椅子をぽんぽんとたたいてリンを呼ぶ。
ん、といつもの一万分の、いや一億分の一ぐらいの元気で返事をしたリンは、マジで別人みたいに下を見ながら椅子の真ん中に座った。なんだほんと。
 
「あのね、カイトにぃ達に聞きたいんだけど、」
「うん」

真剣な顔して聞いてやんの。こいつほんとに後輩好きだな。

「えっと、男の子って、何もらうとうれしい…かな?」
「もらうとうれしい…?アイスとか?」
「バカイトが。それはお前だけだろ」
「でもアカイト、アイスもらうと嬉しくない?」
「ま、そりゃそうだけど、意味違うだろ意味」
「意味?もらって嬉しいって、そんないっぱい意味ある?」
「いや、俺も正直そんなわかんね」

つか俺はアイスも嬉しいけどハバネロのが嬉しい。まぁカイトとそんな事話してたら、窓際で煙草ふかしてたメイトせんせが話に入ってきた。爆弾発言をセットで。

「なんだリンちゃん、恋でもしたのか?」

成長したなー先生うれしいぞ、なんて軽い調子でいってますが、なに、なに、なんだ と !?
ガッと我ながら首が痛くなるほどの勢いでリンの方を振り向けば、たぶん同じような事をしたカイトに勢いあまって頭ぶつけた。
動揺しすぎだろ俺!

「ち、違うって!恋とかそんなんじゃなくて!」
「そうかー、リンちゃんも恋、ねぇ。時期が時期だから、手作りチョコとかどうだ?」
「な、なあリン、それ誰かちょーっと教えてくんね?ちょっと先輩そいつに釘バットの衝撃あげてきたい」
「あ、でもリンちゃんの料理はちょっと味が強いから、マフラーとかにしたほうがいいかもなあ」
「なぁカイト、お前もそうだろ?」

あれ?横にいたのに消えた。どこいったかと思えば薬品棚をがさごそと漁ってる。

「シロイト先生、この消毒液使っていい?」
「一応聞きますけど、何に使うんですか」
「何ってもちろん、可愛い後輩に手を出したやつの口の中に流しこんでやるに決まってますよ先生」
「……帯人やアカイトならともかく、あなたがそんな事言うとは思ってなかったですよ」
「だーから!違うのっ!違うってばみんな!!」

やっといつもの調子になったリンの声が保健室を埋め尽くした。いや、ぜったい外まで聞こえただろ。
リンはゼーハーと肩で息をして、まだ若干赤い顔をあげる。

「レンにあげるの!レンに!」
「レン?」
「なんでレンにプレゼントなんかすんだよ」

そう聞くと、リンはなんだか言いづらそうに視線を泳がせ、でもほっておいたらまたさっきみたいなことになるだろうと思ったのか、なんとか口を動かす。
ちなみにそう読んでたなら大正解。俺きっと煽ってた。だって暇だし。

「えっとね、年末、みんなでいろいろ遊んだでしょ?」
「クリスマスとか大掃除とかやりまくったな」

たしかメイトせんせの部屋の掃除の手伝いをさせらされた気がした一応あんとき、受験生だったんだぜ先生。
それを手伝おうとしたミクとリンはメイコせんせのとこに回したっけか。
だってあんな部屋に女の子を入れるわけにはいけねぇよ。でもこれがなんだ?

「そのとき、私とレンの誕生日もみんなにお祝いしてもらったんだけどね、私、」
「うん」
「そのときからずっと、レンに誕生日プレゼントあげてなかったの……」

で?っていう言葉は世界の破滅を目にしたみたいな顔をしたリンの為に言わなかった。よくやった俺。

「レン、多分ショック受けてるだろうなぁって思ってて、でも買いに行くタイミングも無くて、そんなかんじで、もう2月になっちゃった…だから、せめてもう、ほんっとに喜ぶものをあげたいの!だから、カイトにぃ達に聞いてみたんだけど…」
「なんだレンか。ならいいや」
「なにそれー!」
「まあまあ。でもリンがこういう行事忘れるのって珍しいね?」
「うん、だからなおさら渡しにくくてー…」
 
そう言ってリンはしょんぼりと下を向いた。ここまでへこむかー。
横で同じくうんうん唸ってたカイトがぱっと顔を上げた。なんかひらめいた!って顔してる。

「リン、バナナケーキ作るのは?レンも好きだし」
「おいカイト、本気か!」

なにとちくるったこと言ってんだこいつ!!死人がでるぞ!!!
みろ!しろちゃんも顔ひきつってるし!

「うーん、でも私バナナケーキ作ったことないよ」
「リン、そういう問題じゃn」
「俺達が作るの手伝うから、いいんじゃないかな。レンもびっくりするだろうし」
「・・・・そうだね!頑張ってもレンが好きなのあげたほうがいいよね!」

よっし!と気合をいれて、材料ググって買ってくる!なんて叫んでリンは走っていった。
それを見送った後、それじゃ、とカイトが立ち上がる。おれの服の裾を握って、だ。

「アカイト、家庭科室の鍵もらってこよう」
「なんでおれもいくの?」
「どうせ暇でしょ?いいじゃん」

まぁ正解だけど。でも素直にカイトについてくのもなんだから、しょうがねぇなぁ、なんて溜息をついて、カイトにひっぱられて保健室を出た。




職員室でハクせんせをからかってたら、カイトがメイコせんせと一緒に来た。

「メイコせんせも一緒って、どしたの?」
「先生も使うんだってさ」
「私が使うわけじゃないんだけどね」
「ま、メイコせんせが使ったら大変なことになrいてっ」
「アカイト、うるさいわよ」

そのまま職員室から家庭科室に移動すると、リンが家庭科室のドアの前でビニール袋を持って待っていた。廊下を歩く音に気づいたリンが顔をあげて、アカにぃ遅い!とか叫びやがった。つかお前がはやすぎんだろ!

「あのねーカイトにぃ。レシピにのってた材料以外にプリンとたくあんも入れたらどうかなーって買ってきたんだけど、いいよね!レン二つとも好きだもんね!」
「たくあっ?!う、うん。レンはたぶん別々で食べた方が好きだと思うよ?」
「そっかー。じゃあ、これもいれてみ」
「よっしそんじゃあつくろっかぁ!」

なんか不穏な空気が漂い始めたのを頑張って頑張ってスルーしながらカイトが材料を並べ始めた。あいつがついてりゃ大丈夫かね。

「ねぇアカイト」
「ん?なにさメイコせんせー」
「リンは何を作るのかしら?」
「バナナケーキだと。レンの誕生日プレゼントだってさ」
「あら、そうなの?ふーん、可愛い子達ね」
「意味ありげだなぁ。せんせは何つくんの?材料なくね?」
「あれ?!アカイトさん!」

唐突に名前を呼ばれて振り返れば、スーパーの袋を持ったミクがドアの所に。後ろには、レンだな。あの金髪は。
ちらりとメイコせんせを見て、その表情になっとく。そちらさんもそういう理由で。視線に気づいたせんせの笑顔ゲット。

「レン、ちゃんと買ってきた?それじゃあリンの誕生日ケーキ作りましょうか」
「え?!」

メイコせんせの声に反応したリンに、顔が真っ赤になるレン。はいはい、この双子はもう。

「おっし、じゃあもうみんなで作っか」
「そうだね、じゃあアカイト、帯人とかよんできてよ」
「あいつを包丁あるとこに呼んでいいのか?」
「まぁ大丈夫でしょ。先生もいるし。ネルとかも呼んできちゃって」
「あいよ」

リン達をカイトに託して家庭科室を出る。
走らなくてもべつにいいよなとか考えてたら、リンとレンがお互いの誕生日を祝う言葉が後ろから聞こえてきた。ほんっと可愛い後輩だよ。
そういえば俺、あいつらにプレゼントあげてないなーなんだかんだで。しょうがねぇ、走っていろいろ呼んできて、盛大にしてやるか。
階段を上がる途中でカイトとレンの悲鳴が聞こえた気がしたから、ちょっとマジで走る速度をあげた。









なんかもういろいろすみませんな鏡音誕生日話でした!!
リンもレンも困った時は年上の兄ちゃん姉ちゃんに相談してればいいと思うよ
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