ヤンデレからほのぼのまで 現在沈没中
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Liquid Metalのイメージテキスト。
イメージテキストって言葉があるかないかは気にしないでおこうね。
うろうろっていってもうろたんだーではないのです。
こっそりとハイネケンPさんに捧げます。
ミクと誰かのお話。
イメージテキストって言葉があるかないかは気にしないでおこうね。
うろうろっていってもうろたんだーではないのです。
こっそりとハイネケンPさんに捧げます。
ミクと誰かのお話。
ミクは歌うのが好きだ。
その好きには歌うために生まれたからというのも含まれるかもしれない。
その次に好きなのはパソコンの中をうろうろすること。
歌を歌っていない時、ミクはたいていマスターのパソコンに転がった雑多な情報を見ていた。
情報は薄く光るどんぐりみたいに見えて、あちらこちらに散らばっていている。
その中でも音の情報は、きらきらといろんな色に輝いて、
その光の瞬きが、ミクにとっての歌だった。
たくさんのフォルダの中に、たくさんの光がある。
どんなに厳重に鍵がかけられたフォルダでも、ちょこっと淡い光が漏れていたりして、
ミクははっきり見える光よりも、その秘密のような光を見つけるのが楽しみだった。
・
マスターがパソコンから離れ、
その日の歌を歌い終えたミクはいつものようにパソコンの中を歩き回る。
いつもよりちょっと遠くまできたところで、ミクはまた、鍵のかかったフォルダから漏れる光を見つけた。
なんの光だろう、またマスターの恋人の写真がはいってるのかな。
フォルダの隙間から光に手を伸ばして、ミクは気付いた。
念入りに鍵をかけられたそこに光るのは、弱く瞬く歌だった。
私にも見せられない歌?
そっと触れてみると、小さくて、もうずいぶんと古びてなんの歌かうまく聞き取れない。
他にもなにか光はないかなと手をさらに伸ばせば、
なにか大きな光に触れた。
すると光はミクに気付いて、ミクと大きな光の目があった。
大きな光は大きいだけで、さっきの歌と同じくで今にも消えそうだったし、
当然そんな光に目なんてついていなかったけど、ミクはその光と少しだけ、
意識だかプログラムだかが通じた気がしたのだ。
しばらくミクと光はじっくりお互いを見ていたけど、
やがて光がゆっくりとミクの方に近づき、
隙間から少しだけ手のような光を伸ばして、ミクのほっぺをゆるく抓った。
だからミクはフっと光に向かって息を吹き掛けて、大きな薄い光を少しだけ散らす。
その後、鼻の辺りをスルンと触ってから、手のような光は隙間の中に戻っていった。
隙間に入っている手の感覚が、光が遠ざかった事を教えたから
ミクはフォルダから一歩下がった。
ふと、真っ暗でなにも見えないディスプレイの方を見て、
振り返ってフォルダが並ぶ白い世界を視界に入れた後、
光が触っていったほっぺたと鼻を自分でも触れてみる。
かすかに付いていた歌はやっぱりミクには聞き取れなかったけど、
ふわりとした風のような、すらりとたつ樹木のような、綺麗な歌のような気がした。
どっちもミクは見たことはないけど。
・
ほっぺにくっついていた歌もゆっくりと瞬きを無くし消えてゆき、
ミクの前にあるフォルダの隙間からも光は見えなくなった。
ただの鍵つきフォルダに戻ったそれにさようならを言ってから、
ミクはマスターが来るまでの時間でまたうろうろすることにした。
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りぃきっめーたーる。
大きな光はどっかでアンインストールされたVOCALOIDかもしれないしただの古い音楽ファイルの集合かもしれない。
ただこれはあくまでたぬぃのイメージですので。
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